歌手・女優の坂本スミ子さん パルムドール表彰式の思い出

公開日: 更新日:

 “ラテンの女王”として音楽界で人気を博する一方で、女優としては老婆役を演じた映画「楢山節考」(1983年)が第36回カンヌ国際映画祭でグランプリ(パルムドール)を受賞して話題になった坂本スミ子さん。今も思い出すお酒にまつわるエピソードを語ってくれた。

  ◇  ◇  ◇

 坂本スミ子とアイ・ジョージのコンビの公演で、日本全国を4度も回りました。365日のうち300日は地方回りでしたね。冬なんか、地方の小学校の体育館でコンサートをやると、暖房なんかなくて、風がピューピュー窓から入ってとっても寒い。それでコンサートが終わるとすぐプレーヤーと一緒に飲み屋に行って、コップで熱燗の地酒をカンカンカンと飲むんです。“打ち上げ”というような派手なのではなくて、カボチャとかジャガイモを煮たものを食べながら、質素にね。そこでは自由気ままに音楽の話をしていました。それが楽しかった。

 ところが、役者の場合は事情が違うのね。「楢山節考」の撮影の時は1年ほど山の中に役者さんもスタッフもみんな一緒に住みました。集まって酒を飲んでいると芝居の話になって、役者さんはそういう時になぜか屁理屈を言うのね。私はそれが好きじゃない。イヤやねん(笑い)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ