実質賃金「13カ月ぶりプラス」は政策主導のハリボテ…イラン戦争でインフレ再燃待ったなし

公開日: 更新日:

 手放しでは喜べない。実質賃金が久しぶりにプラスへ転じたが、再びマイナスに落ち込むリスクが横たわる。

 厚労省が9日発表した1月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、物価変動を考慮した1人当たりの実質賃金は前年同月比1.4%増。2024年12月以来、13カ月ぶりにプラスとなった。

 基本給や残業代などを合わせた現金給与総額(名目賃金)のうち基本給を中心とする所定内給与は3.0%増。1992年10月以来、33年3カ月ぶりの高い伸び率だった。

 賃上げに加え、物価上昇が鈍化したことも実質賃金プラスの要因だ。1月の消費者物価指数によると、ガソリン暫定税率の廃止などによってエネルギー価格は前年同月比5.2%減。下落率はガソリンが14.6%、電気代が1.7%、都市ガス代が3.7%だった。

 賃金上昇が一時的に物価の伸びを上回ったとはいえ、あくまで政策主導で下駄を履かせた「ハリボテ」に過ぎない。米国とイスラエルによるイラン攻撃のせいで、インフレ再燃は待ったなしだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八王子実践・河本ロバート監督「ライブや家族旅行も、事前に相談があれば休ませます」

  2. 2

    萩本欽一〈34〉私の“運”論 大谷翔平のカネを使い込んだ通訳に「小さな声で『ありがとう』」

  3. 3

    中居正広氏が熊本地震被災地を支援と報道 引退後も変わらないチャリティー精神と芸能界復帰の可能性

  4. 4

    高橋成美「渋幕→慶応」だけでは読み解けないズバ抜けた回転の速さ 世界選手権ペアで日本人初の銅メダル

  5. 5

    東京・赤羽、先行する第1地区に110メートル級、せんべろの1番街が丸ごと潰される危機

  1. 6

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 7

    国害SNSを告発 森山裕・自民党前幹事長「高市おろし」キーマンに急浮上の裏…不快感に国境なし

  3. 8

    年金生活者を悩ませる墓問題 維持費も「墓じまい」の費用も払えない人はどうすればいいのか?

  4. 9

    「墓じまい」に悩むシニア 費用や遺骨の始末より問題になる「家族の愛憎問題」

  5. 10

    松本若菜「ジュラシック・ワールド」吹き替え《棒読み》論争再燃…暗雲漂う主演ドラマに新たな逆風