「芸能界に戻ろう!」それは辞める時より大きな決断だった

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新田恵利編<10>

 10代の頃、分刻みのスケジュールで眠る時間もないほど走り回っても、月給制で、給料はOLさんに毛が生えたくらいだった。

 おニャン子クラブでは、グループの楽曲のほかにソロでも曲を出してもらったけれど、歌唱印税はとても少ない上、「花嫁準備金」としてメンバー全員で頭割り。5年間みっちり働いて、お金を貯めたつもりになっていたけれど、埼玉に家も買えない。そのことに気づいたのは一時芸能界を引退し、22歳になろうという時だ。その後、モーニング娘。が家を買ったと報道で知った時は、本当にびっくりした。

 しばらくは実家のあった埼玉に戻り、ほとんど遊べなかった日々を取り戻すべく、友人と飲み歩く日が続いた。それも3カ月もすると飽きた。結婚も考えていた7歳年上の放送作家の恋人とも別れ、ひとりで食べていける仕事を求めた。

 念願の物書きに挑戦した。TVガイドで小説を書かせてもらい、東洋経済では「主婦の起業家」というコーナーで、いち記者として女性起業家をインタビューしていった。原稿を書いては書き直しを命じられ、多い時には仕上がるまでに6回も書き直しをした。

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