引退はマイナスだった…忘れ去られることは一番の致命傷

公開日: 更新日:

新田恵利編<11>

「1億って話が来てるよ」

 事務所のスタッフから、とんでもない額のオファーを聞いた。宮沢りえさんの、若くて人気絶頂のときの写真集「サンタフェ」が社会現象になるほどの大ヒットして以降、二匹目のドジョウを狙おうと、出版社はこぞって女優さん、元アイドルを口説きまくっているとは聞いていた。そうした誘いは私のところにも舞い込み、すでに何社かからオファーも来ていた。

 物書きの仕事をしたい私の足元を見て「エッセーを一緒に載せてもいい」とニンジンをぶら下げるところもあった。ヌードにどれだけの価値があるのか分からないが、脱げるくらいなら女優の道を進んでいると思った。

「売れなくなったら脱ぐ」というのが芸能界では王道という見られ方があり、それに従うのも嫌だった。

 しかし、もう何度も何度も何度もヘアヌードの話ばかりされて、知らないうちにだんだんと、洗脳されていた気がする。
――やってもいいのかな。

 そんな声が心の中で大きくなっていく。何よりも1億円という金額に心が揺らいだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    WBCネトフリ独占批判に「一部の日本人」は歓喜のワケ 地方の苦しみに鈍感な大都市生活者

  2. 2

    嵐「最後の楽曲」好調の裏で起きた異変…ボイトレを続けた櫻井翔は歌声をキープ

  3. 3

    和久田麻由子は“女子御三家”の女子学院から東大へ 元NHKの先輩・膳場貴子と重なるキャリア

  4. 4

    伊原春樹監督との“壮絶確執”の前日譚 監督就任を知って絶望、引退が頭を過ぎった

  5. 5

    永田町で飛び交う高市首相の「健康不安」説…風邪の疑いで外交キャンセル、総理総裁の器にも疑問符

  1. 6

    WBCイタリア代表が「有名選手ゼロ」でも強いワケ 米国撃破で予選R1位突破、準決勝で侍Jと対戦も

  2. 7

    映画「国宝」のヒットから間髪入れず…体重13キロ減で挑んだ「ばけばけ」吉沢亮の役者魂

  3. 8

    文春にW不倫をスッパ抜かれた松本洋平文科相はなぜ更迭されないのか

  4. 9

    SEXスキャンダルで追い詰められると戦争で目くらまし…それは歴代米大統領の常套手段だ

  5. 10

    参政党はオンラインセミナーでもハチャメチャ…参加者の強烈質問に神谷代表が一問一答、反自民もアピール