復帰のめど立たず 休演を予測させた最後の「海老蔵歌舞伎」

公開日: 更新日:

 15日、海老蔵が喉を痛め声が出なくなり、歌舞伎では珍しい公演中止になってしまった。

 すでに見ていたが、今月の海老蔵は、「倒れなければいいけど」と思うほどの奮闘ぶりである。昼の部2演目に主演し、そのひとつでは長男・堀越勸玄との共演、夜の部は古典の新演出で13役早替わりに挑んでいた。

「7月の歌舞伎座」の座頭となって3年目。来年5月に團十郎を襲名するので、7月の海老蔵歌舞伎のファイナルとなり、より力も入っていたのだろう。

 歌舞伎は、主役が体調不良で倒れても、ぶっつけ本番で代役がつとめて、公演中止にはしないものだが、今回は、実質的に新作で、13役早替わりは誰も稽古をしていないので、中止にせざるを得なかったのだろう。

 公演中止、チケット代返金という処置については、賛否ある。海老蔵を見たくてチケットを買った人にとっては、代役で見せられるよりも、返金してもらったほうがいいかもしれない。地方から来た人などは、代役でもいいから上演してほしかったと思うかもしれない。海老蔵以外の共演者を見たくてチケットを買った人もいるだろう。議論の分かれるところ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の芸能記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    平野紫耀はタッキー新会社に? キンプリ永瀬廉と高橋海人“2人体制”番組続々発表にファン動揺

    平野紫耀はタッキー新会社に? キンプリ永瀬廉と高橋海人“2人体制”番組続々発表にファン動揺

  2. 2
    中村倫也&水卜アナ“新婚公開のろけ”が「ほっこり」から「さすがにくどい」に変わった瞬間

    中村倫也&水卜アナ“新婚公開のろけ”が「ほっこり」から「さすがにくどい」に変わった瞬間

  3. 3
    中村倫也の“水卜アナいじり”がモラハラ気味でプチ炎上も…女性からは擁護が圧倒的なワケ

    中村倫也の“水卜アナいじり”がモラハラ気味でプチ炎上も…女性からは擁護が圧倒的なワケ

  4. 4
    ガーシー容疑者側が地元警察に「オカン」の警護要請 ガサ入れ痛烈批判の裏に見るツラの皮

    ガーシー容疑者側が地元警察に「オカン」の警護要請 ガサ入れ痛烈批判の裏に見るツラの皮

  5. 5
    山口達也さんの“再出発”に賛否…TOKIOを連想させる「社名」にドン引きするファンも

    山口達也さんの“再出発”に賛否…TOKIOを連想させる「社名」にドン引きするファンも

  1. 6
    NHK武田真一、朝日ヒロド歩美が局退社へ…2人を待ち受ける“フリーアナ戦線”の苛烈

    NHK武田真一、朝日ヒロド歩美が局退社へ…2人を待ち受ける“フリーアナ戦線”の苛烈

  2. 7
    氷川きよし“Kiina”正式改名と独立復帰を阻むもの…支えてくれた母へ故郷で親孝行の日々

    氷川きよし“Kiina”正式改名と独立復帰を阻むもの…支えてくれた母へ故郷で親孝行の日々

  3. 8
    バウアーが右肩の張りで“案の定”実戦登板先送り DeNA加入はもしや「メジャー復帰」へのリハビリ?

    バウアーが右肩の張りで“案の定”実戦登板先送り DeNA加入はもしや「メジャー復帰」へのリハビリ?

  4. 9
    JGTO青木会長「あと1年やらせてもらいます」の舌足らず…“クーデター仕掛け人”は退場、空中分解の男子ゴルフ

    JGTO青木会長「あと1年やらせてもらいます」の舌足らず…“クーデター仕掛け人”は退場、空中分解の男子ゴルフ

  5. 10
    西武・源田壮亮やはり無念の離脱…松井監督も苦悩する「WBC制覇」の大きすぎる代償

    西武・源田壮亮やはり無念の離脱…松井監督も苦悩する「WBC制覇」の大きすぎる代償