コロナとテレビ<上>コロナ禍で激変するTV業界の悲惨な未来

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 元日本テレビプロデューサーで「世界まる見え!テレビ特捜部」「恋のから騒ぎ」など、数々のバラエティー番組を作ってきた伝説のテレビマン、吉川圭三氏が新型コロナの影響で激変を余儀なくされるテレビの現場をリポート。

 ◇  ◇  ◇

 コロナ禍の影響はテレビ業界はおそらく軽微だと当初思っていたが、「世界の果てまでイッテQ!」のスタッフが海外ロケに行けなくなったと聞いた頃から状況は変わった。世界的に見れば弾丸でロケを敢行して帰国する日本のテレビスタッフなどはその各国にとっては常軌を逸する存在になってしまったからだ。

 あるゴールデンの番組ではメインMCたちを2.5メートル離し、スタッフは部屋に入らず無人カメラで対応。またある情報番組はコメンテーターの数を半分に減らし2メートル間隔で配置し、間にアクリル板を置いた。報道番組では記者1人による現場や各国支局からのネット動画やスマートフォンによる1人実況も出てきて、原則的に国内外のあらゆるロケ番組が中止になった。バラエティーのロケはリポーターやスタッフの取材先での接触が想定されるのでほぼ禁止だ。

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