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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

晩年の美空ひばりさんが入院する病院に潜入した苦い思い出

公開日: 更新日:

 その後、ひばりさんは病室から声のメッセージと写真を公開。一時退院できるまで回復した。自宅療養、ハワイでの静養を経て翌年の4月、東京ドームのこけら落としコンサート「不死鳥/美空ひばり」を公演。暮れにTBSで特番の収録と、復活の兆しを見せていたのだが……。

 一連の番組などのプロデュースをした池田文雄氏はこう話していた。

「完全に病気を克服したわけではなく、舞台裏は常に医師と看護婦を待機させて綱渡りのような状況でした。ひばりさんにもできるだけ舞台で動かないようにと強く言いました。歌い終えると弱々しい声で『疲れた』と倒れ込むようでした」

■「一緒に仕事をしたことが我々の勲章」

 ひばりさんを語る人は池田氏だけでなく多かったが、独立して名を成している人から他の事務所の幹部になる人まで凄い人ばかり。そのひとりの言葉が印象的だった。

「ひばりさんと仕事をしていたことが我々の勲章となっていた。僕らはひばりさんに引っ張られてきただけなのに。彼女をプロデュースできたのは一卵性母娘と言われた母親の喜美枝さんだけ」

 レコーディングも番組の収録も母親がたばこに火を付ければ「OK」サインだったという話は、母娘の強い絆を象徴する言葉だったと思う。

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