著者のコラム一覧
板坂康弘作家

東京都出身。週刊誌ライターを経て、阿佐田哲也、小島武夫が結成した「麻雀新撰組」に加わり、1972年創刊「近代麻雀」の初代編集長。小説CLUB新人賞を受賞して作家デビュー、著書多数、競輪評論でも活躍。

<8>麻雀に勝つ第一歩は相手に好かれること

公開日: 更新日:

 麻雀というゲームは運のやりとりである。幸運を独り占め、あとの3人はしらけ。こういう展開は避けるのが上級者といえる。

 言い換えれば、麻雀に勝つ第一歩は相手に好かれることである。

 阿佐田さんは気配りの人だった。勝った自慢話を避け、失敗談をユーモアたっぷりに話した。勝って威張るなどして嫌われる打ち手は、相手をなくす。

 規則で紛糾したら譲る。負けはきちんと清算する。こうした心掛けも一歩譲るのと同じ。自説を曲げないトゲトゲしい打ち手は誘われなくなる。結局のところが、社会人としても練れた性格が得をする。

 A氏の辺「三萬」に、故意に放銃しないまでも、オーラスに花を持たせてもいい。こういう気配りが大切だと言いたいのである。

 前回も紹介したが、別掲の牌譜は、第11期麻雀名人戦(「週刊大衆」主催)から、阿佐田さんが三色同順を栄和した譜を選んだ。

 決勝4回戦。打ち手の執念が乗り移って場が熟れ、大物手が飛び交った場面。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因