著者のコラム一覧
板坂康弘作家

東京都出身。週刊誌ライターを経て、阿佐田哲也、小島武夫が結成した「麻雀新撰組」に加わり、1972年創刊「近代麻雀」の初代編集長。小説CLUB新人賞を受賞して作家デビュー、著書多数、競輪評論でも活躍。

<6>麻雀は速さが武器 灘麻太郎プロの魅力は攻めの切れ味

公開日: 更新日:

 今回は人気のプロ雀士、灘麻太郎さんに登場していただく。王位戦4連覇など、タイトル戦で活躍した。その後、日本プロ麻雀連盟を結成して、雀士の地位向上を図るなど、多岐にわたって麻雀に尽くした。

 灘さんの麻雀は、速い攻めが最大の武器で、相手を守勢に追い込む。抜群の勝率を誇り、カミソリ灘と恐れられた。

「この世のことなど、何があっても知れたものという、一種のデカダンスが面白がられているようだ」

 阿佐田哲也さんは、独特の言い回しで灘さんを評した。麻雀を武器に流浪する、誇り高き武芸者のイメージ。灘麻太郎は“雀名”だが、「麻雀を打つときの僕は灘」と本名を伝えることがなかった。とにかく格好がいい。

 強い相手と闘牌したい打ち手は多く、公式対局からマンション麻雀まで、灘さんにはお呼びがかかる。私もよく、付き合った。そんなとき、相手が人気タレントや企業トップでも、おもねることなく、カミソリの切れ味を見せつけた。

 麻雀の場合、速さが大きな武器になる。灘さんは開局するや、ダッシュを利かせて飛び出す。先んずれば人を制すという格言がある。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾