著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

ご自宅まで持参 お中元にも発動する貧乏若手救済システム

公開日: 更新日:

 今回はお中元をテーマに書きますね。7月1日からがお中元の時期と知ったのは噺家になってからでした。

 師匠(3代目三遊亭円歌)の住み込みの弟子をしていると「明日からみんながお中元持ってくるから必ず家に居るように」とお達しが出ます。噺家の世界はお中元の郵送は禁止。自宅まで持参しなくてはなりません。訪れる師匠方が無駄足を踏まぬよう我々前座の弟子は交代で師匠宅に控え、お中元を受け取ると、今度はうちの師匠が用意したお返しの品を渡すのです。

 お返しの品はうちの師匠の場合、木箱に入った稲庭うどんでしたね。佐藤養助商店の。大量に注文するので端きれのうどんがサービスで付いてきて、それは我々弟子が食べることができました。なので今でも私は稲庭うどんは佐藤養助商店のが好きですねぇ。

 二つ目になると今度はお中元を持っていく側に回ります。仕事をもらったり稽古をつけてもらった師匠や先輩のところに持ってくわけですが、今みたいにGoogleマップがある時代ではないので行ったことのある人に地図を書いてもらい、その地図を頼りに伺います。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因