著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

4月ドラマはアラフォーの“オバハン女優”が頑張っている

公開日: 更新日:

 新型コロナ第4波とともに春ドラマがやってきた。またもや「おうち時間」が増えるからドラマへの期待も高まる。注目はアラフォー女優の頑張り。女性活躍時代にとりあえず乗っとけということかも。

江口のりこがソロ活を楽しむ

「半沢直樹」以来、ドラマにCMに勢いが止まらない江口のりこ主演「ソロ活女子のススメ」(テレビ東京系)。ちょっと前に「おひとりさま」がはやったが、それが「ソロ活」に進化した? 江口演じる出版社契約社員の五月女恵が仕事が終わると即刻ソロ活に勤しむ。初回は「ソロ焼き肉」&「ソロリムジン」、第2話は「ソロ動物園」&「ソロ水族館」とあらゆることを一人で楽しむ。

 社内の飲み会を断ってのソロ活。人間関係よりも自分最優先。一人のシーンが多く、セリフのほとんどが江口の心の中の声だったりする。自分のために時間を使うことはなんと贅沢なことかと教えてくれる。

吉田羊が悩めるシングルライフを

 同じシングルもの、ラジオパーソナリティーでおなじみのジェーン・スーのエッセーをドラマ化した「生きるとか死ぬとか父親とか」(同)。

 主演は吉田羊。シングルライフを謳歌しているように見えながらも、妊娠している妻と夫が仲むつまじい姿を羨ましく見つめたり……。國村隼演じる一癖も二癖もありそうで、自由奔放な父親に振り回される。2人とも達者だけに良質の演劇を見ているみたいだ。

 吉田は「きれいのくに」(NHK)にも主演。稲垣吾郎が出演することでも話題だ。

大地真央に女性版「水戸黄門」の声

 フジテレビ系、オトナの土ドラ「最高のオバハン 中島ハルコ」で最強のオバハンならぬ最高のオバハンを演じるのは大地真央。同枠の前作「その女、ジルバ」で女性に勇気と希望を与え、今作もやはり、女性たちの強い味方でネットでは女版「水戸黄門」という声が上がっている。

「今野、そこに愛はあるんか?」のアイフルCMでおなじみの大地。元宝塚トップスターは華があり過ぎてテレビの画面に収まりきれず、舞台を中心に活動していたが満を持してドラマに降臨。「はじめてのチュウ」を歌うCMがあざと過ぎると女性人気爆サゲの松本まりかも大地の前ではフツーの女性に見えるからいい化学反応を起こした。初回は不倫がテーマだったが、不倫男に袴田吉彦を起用するなどシャレが利いている。

「あなた、私をだれだと思ってるの! 美のスーパードクター中島ハルコよ」とタンカを切るところは「ドクターX」の大門未知子が帰ってきたかと思うほど。あの迫力で理不尽な世の中をバッサバッサ斬ってほしい。

 いずれにもイケメンが配され、タダで楽しめる「ホストクラブ」のようなものか。折を見て男性も楽しめるドラマも紹介したい。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束