著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

SNSでは「怒り」の投稿ほどフェイクであっても拡散されやすい

公開日: 更新日:

 みなさんは「人の感情や気分が、インターネット上のソーシャルメディアを通じて、まるで風邪のように他者に伝染する」と思いますか? 嫌なニュースを見ていると嫌な気分になるように、SNS上でもそうしたことが起こるのか──。この疑問を解くべく、フェイスブックとコーネル大学のクレイマーらは興味深い研究(2014年)を行っています。

 この実験は、約69万人ものフェイスブックユーザーを対象に、1週間という期間を設けて調査しています。まず、クレイマーらは、選ばれたユーザーの「ニュースフィード」(投稿が流れてくる画面)に表示される内容を、こっそりと操作し、大きく分けて2つのグループをつくりました。

 ひとつは、「ポジティブな投稿削減グループ」。このグループのユーザーには、友人が書いた「楽しい」「うれしい」といったポジティブな言葉を含む投稿が、通常よりも少なく表示されるように設定。

 そしてもうひとつが、「ネガティブな投稿削減グループ」。このグループのユーザーには、友人が書いた「悲しい」「怒っている」といったネガティブな言葉を含む投稿が、通常よりも少なく表示されるように設定しました。システム上の特別なプログラムを使って、投稿に含まれる言葉の種類で判断し、ユーザー自身には、このような操作がされていることは知らされないまま、傾向をのぞいたのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 2

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    草間リチャード敬太“全裸騒動”にくすぶる「ハメられた」説…「狙った位置から撮影」「通報が早い」と疑問視する意見広がる

  5. 5

    維新の「議員定数1割削減」に潜む欺瞞…連立入りの絶対条件は“焼け太り”狙った露骨な党利党略

  1. 6

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 8

    「これが寝るってことだ」と感激…女優の岡崎友紀さん変形性股関節症との苦闘

  4. 9

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  5. 10

    公然わいせつ容疑で逮捕→釈放も“連帯責任”…Aぇ! group草間リチャード敬太の芸能界復帰はイバラの道