てれびのスキマ 戸部田誠
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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

大学時代は理論派だった ハナコ岡部の先輩の「難しい笑い」

公開日: 更新日:

 宮下に誘われるまま、岡部は2年生の時にLUDOに入会。従って学年は同じだが、サークルとしては1期上という関係だ。年齢も宮下は2浪しており、2歳年上。岡部は宮下を「やしたさん」と呼ぶ。そんな“先輩”は「エニグマ」という漫才コンビで活動していた。

 理論派でキレキレのツッコミ。やがて宮下はサークルの幹事長になった。「サークルを率いていかなアカンって」と回想する彼に「自覚スゴいんだよなぁ」と笑う岡部。宮下に「堅苦しかった?」と聞かれ、「びっくりでしたもん。こんなに真面目にやるんだ、お笑いサークルをって」(同前)と岡部が言うほど“真剣”にお笑いに取り組んでいたのだ。

 家も近く、自宅よりも宮下の家の思い出の方が多いほど、岡部は一緒に過ごしていた。その宮下がいつしか「ひょっこりはん」になったとの噂を聞いて驚いた。「まさか……。ねぇ、ねぇ?(笑い)」(同前)と。

 冒頭の番組でも「トガればトガるほど、大学お笑いではウケるんですけど、そこが沼」と語った岡部。早めにそうした経験をして、それが「沼」であることに気づき、プロとしての大衆性を自然と身に付けていったのだろう。

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