(1)出勤はしても本来のパフォーマンスを発揮できない

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 働いているのに、働けていない。そんな状態が、いま広がっている。

 米AonとTELUS Healthの調査(2023年)では、アジア12カ国・約1万3000人の調査対象者のうち82%が中等度以上のメンタルリスクを抱えていた。さらに、45%が「メンタルの状態が仕事の生産性に影響している」と答えている。なかでも日本は、高リスク層の割合がアジアの中でも上位に位置し、韓国、マレーシアに次ぐ水準とされている。

 出勤はしている。だが、本来のパフォーマンスが出せない──。この状態は「プレゼンティーズム」と呼ばれる。実はこの言葉、私は3年ほど前に初めて知った。

 そのとき直感的に「これは男性更年期障害そのものではないか」と思った。疲労感、イライラ、不安感。やる気や集中力、睡眠の質の低下。男性更年期でよく見られる症状と重なるからだ。

 ところが当時、産業医に取材をした際に返ってきた答えは意外だった。

「現場では男性更年期と診断されるケースはほとんどない」

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