著者のコラム一覧
馳月基矢作家

長崎県生まれ。2020年、「姉上は麗しの名医」でデビュー。同作が第9回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろし新人賞を受賞。他の作品に「拙者、妹がおりまして」「義妹にちょっかいは無用にて」「蛇杖院かけだし診療録」シリーズなど。

公開日: 更新日:
イラスト・しまざきジョゼ

〈四〉

 五月十八日の昼八つ半(午後三時頃)過ぎである。どんよりと重たい曇り空の下、昼餉を求める客足も途絶えていた。

「今日はこのまま店じまいかなあ」

 おりょうは表戸のほうを見やって、ぽつりとつぶやいた。開け放った表戸には葦簀を立てかけている。ビードロの風鈴が… 

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【連載】江戸おんな職人余録 第五弾 九州庵、おりょう 皐月の薬膳帖

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