著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<121>野崎幸助さんの「遺言」は公証役場に残されていなかった

公開日: 更新日:

 和歌山家庭裁判所田辺支部での「いごん」の検認から1カ月後の10月半ば、野崎幸助さんの妹の姿が田辺市内の公証役場にあった。

「都内に事務所がある私の代理人のM弁護士さんから、兄が残した遺言書が公証役場に残っていないか調べて欲しいと依頼されたんです。裁判所に提出された『いごん』には数々の疑惑があります。兄は貸金業を営んでいましたから公正証書にするために普段から公証役場を利用していました。兄は遺言書を残すようなタイプの人間ではありませんが、もし作るなら公正証書として残しておくだろうと思ったからです」

 公証役場には事前に連絡し、調べてもらうように頼んでいたのだ。

「ウチ(田辺市)の事務所にはありませんでした。それで全国の公証役場に照会しましたところ、残っていないことが判明しました」

 公証役場の係員は妹さんにそう伝えたという。これでドン・ファンの遺言公正証書は存在していないことが明らかになった。うなずきながら説明を聞いていた妹さんは、2012(平成24)、13(同25)年にドン・ファンが作成した公正証書が残っていないか聞いた。

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