男系男子にこだわる一派が幅を利かす大いなる時代遅れ

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 もうひとつの危機が、お妃探しの困難だろう。実は上皇も現天皇も、お妃を探すのに綱渡りのような経験をされてきた。理由は簡単で、人権もなく、宮中というカビが生えたような旧世界に飛び込むことに、一般人はむろん旧華族ですら躊躇したからだ。

 天皇家は天皇家だけで存続できるわけではない。天皇家以外の血が入ってこそ皇統が継がれる。戦後は、一般人から妃が選ばれているのだから、一般人も受け入れられる環境に宮中を変えるべきだったのに、宮内庁は内部の改革に手をつけてこなかった。美智子上皇后が嫁いだ時もいろいろトラブルはあった。雅子さまも適応障害と診断されたように、たとえ優秀な人でも順応できない世界なのだ。それでいて、雅子さまなどは公務を制限しただけで「ワガママ」と批判された。かといって反論もできない。そもそもの原因は、宮中の生活が窮屈すぎ、あらゆる面で一般社会と違っていたからなのに……。

 政治学者の水島治郎さんが朝日新聞でこんなことを語っている。

〈「民主化の波に敵対した王室は倒れ、受け入れた王室が残る」現象は、20世紀前半に起きました。波に乗らなかったドイツやロシアなどでは王室は終焉を迎えています〉

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