(7)「激突!殺人拳」が全米で大ヒット「サニー千葉」の名前が知れ渡った

公開日: 更新日:

 当時、私の空手映画を見て育ったのが俳優のキアヌ・リーブスやサミュエル・L・ジャクソン、監督のクエンティン・タランティーノである。私は現地の様子をこの目で確かめたくて、ニューヨークに飛んだ。人がぎっしり入った映画館以上に驚かされたのは、セントラルパークでのちょっとした事件だった。

 私がジョギングをしていると、数人の黒人が近づいてきた。今と違って、1970年代のニューヨークは治安が悪い。私は緊張し、身構えた。極真空手の黒帯とはいえ、異国の地でトラブルは避けたい。まもなく黒人の一人が口を開いた。

「アー・ユー・サニー・チバ?」

 その口調と笑顔から私のファンであることはすぐに分かった。

「イエス!」

「オーマイガッ!」

 大喜びで彼が口笛を吹くと、10人くらいの仲間が集まってきて、その場で即席のサイン会が始まってしまった。帰国後、私は当時の東映社長・岡田茂さんを訪ね、直談判した。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「高校生を指名するのが怖くなった」…プロ球団ベテランスカウトが漏らす苦悩と本音

  2. 2

    自民・高市一派は衆院選28敗に終わる…全国サナエ行脚も虚しく「石破おろし」ご破算の目

  3. 3

    《中日》1位指名した金丸夢斗をパ全球団が“完全スルー”した裏に「カラダの問題」

  4. 4

    育成契約は嫌だった?ドラフトで名のある高校球児が軒並み指名漏れのカラクリ

  5. 5

    小泉進次郎氏サッサと選対委員長辞任…「すべて私が責任取る」で“泥舟からの逃亡”が真意

  1. 6

    岩井姉妹ワンツーフィニッシュでも「客離れ」に拍車…今季33試合のうち20試合がギャラリー減

  2. 7

    デーブ大久保さん(2)長嶋監督に「大洗を買いなさい」と勧められ「ゴルフ場も買えるんですね」と返したら…会員限定記事

  3. 8

    油を取ってスルスルやせる「MCTオイルダイエット」…実践した医師は2カ月で6キロ減

  4. 9

    阿部詩は大号泣、斉藤立も憔悴…ニッポン柔道大苦戦を招いた「全柔連の罪」

  5. 10

    RADWINPS野田洋次郎に“泥酔飲み会”報道 ファンも失望させた表現者としての「ダサさ」