著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

「どうでもいい」から可笑しみを見つける ふかわりょうの適当になれない神経質さ

公開日: 更新日:

「血が騒いでます」(ふかわりょうフジテレビ系「全力!脱力タイムズ」2月17日放送)

 ◇  ◇  ◇

 あるあるネタが供給過多だとして、残しておくべきネタと削減すべきネタを仕分けしようという“報道番組”をかたる番組ならではの企画が行われた。その審査をするのが「あるあるネタのレジェンドにして現代あるあるの創始者」と紹介された、ふかわりょう(48)。その肩書に「率直に申し上げまして嫌な呼ばれ方ではない」と笑う、ふかわが語った一言が今週の言葉だ。

 土佐兄弟の「高校生あるある」には「写実的」、レイザーラモンRGを「ブリッジ重視型」、天津木村「エロ詩吟」を「時代の波で表現できるギリギリの縁を渡っている」などと的確に評しながら、「認可」「不認可」を判定していくふかわの振る舞いは、おふざけの企画とはいえ「現代あるあるの創始者」にふさわしいものだった。

 フジテレビ系「私のバカせまい史」(2022年9月29日)で発表された「お笑い芸人のあるあるネタパッケージ発明史」でも、あるあるネタを変革した「2大発明」の1つとして、ふかわの「小心者克服講座」を挙げていた。あるあるにダンスを取り入れ、「嫌いな人にダメージを与える」という目線を加えた、と。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方