日本流芸能界の終焉を告げる判決…芸能プロがタレントに支払い求めた違約金1000万円は無効に

公開日: 更新日:

 タレントと芸能プロとの「契約」をめぐる裁判がこのほど大阪地裁であった。アイドルグループ「BREAK THROUGH」の元メンバー新沢典将さん(28)に対し、専属契約を結んでいた大阪の事務所が契約に基づき、計1000万円の違約金支払いを求めた訴訟。大阪地裁が「契約は労働基準法に反し無効」とし、請求を棄却する判決を下した。

 争点はタレントが労働者にあたるかどうかということ。

「芸能プロ側の多くは、タレントとの契約は業務委託契約だと主張し、仕事を完成させるべく動き、その結果に対して報酬を支払うとしてきた。これだと労基法などの規制から外れるし、脱退などは契約不履行にあたり、損害賠償として違約金も認められる。そうした主張は事務所がタレントを支配し、ただ同然で使い回したり、プライベートまで縛りつけてきた伝家の宝刀でした。その効力の失効を意味する判決ですから、大きい」と某芸能プロ社長は言った。

 裁判所の判断では、現実にタレントへの指揮命令がなされているから、実態は雇用に近い労働契約にあたるというもの。法曹関係者はこう言う。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」