著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

恋リア「ラブ トランジット」がめっぽう面白い パートナー像のあり方の未来図を見る

公開日: 更新日:

 キャストは20代でも、その群像劇は意外なほど大人の嗜好に応えるメロウな味わい。これぞ設定の妙、企画の勝利だろう。先週配信された4話、22日の2話につづき、来週29日に最終2話が配信予定。随所で流れる女性シンガーソングライターeillの感傷的な歌声に「木曜日のメロウ」がとまらない6月なのである。

 ラブトラを語りつくしたい衝動に抗って、その前段を話そう。

 テレビを通して、芸能人ではなく一般人同士のカップルが成立するさまを視聴者が見守る、そんな恋愛バラエティが人気を博した時代があった。70年代の『パンチ DE デート』、『ラブアタック!』。80年代の『ねるとん紅鯨団』。

 いずれもキー局ではなく在阪準キー局の番組であることから察し得るように、出演者のギャラを抑えて低予算で制作できるのも作り手側には魅力的だった。90年代後半にはこの分野にフジテレビが『TOKIOのな・り・ゆ・き!!』で本格参戦、その発展形『あいのり』が一世を風靡した。

 その種の番組は現在では恋愛リアリティショー、略して〈恋リア〉と呼ばれ、若者のテレビ離れと相俟って主戦場をインターネットに移し、アマプラ、アベマ(ABEMA)、ネトフリ(Netflix)が三つ巴の熾烈な争いを展開している。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃