「昆虫顔面超拡大図鑑」海野和男写真 伊地知英信編

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「昆虫顔面超拡大図鑑」海野和男写真 伊地知英信編

 昆虫写真家の著者は「子供の頃に虫眼鏡で虫の顔を覗いた」ときの感動が忘れられず、昆虫の顔面写真を撮り続けてきたそうだ。近年、技術の進化で、極小の昆虫でも、実に精細な写真の撮影が可能になったという。

 本書は、日本のポピュラーな昆虫から世界の珍しい昆虫まで、その顔を「超拡大」して紹介するビジュアル図鑑。

 巻頭に登場する、「帝」の学名を持つ日本を代表するバッタ「ヒガシキリギリス」や、トノサマバッタにも似ている「クルマバッタモドキ」の超拡大顔を見ていると、昆虫に詳しくない人でも、どこかで見たことがあるような、錯覚を覚えるのではないだろうか。

 そう、特撮ヒーローの「仮面ライダー」だ。同作品は、作者の石ノ森章太郎が「自然の象徴であるバッタが自然破壊と戦う」というコンセプトで発案したという。

 一方、南アメリカにすむ「オオサマボウバッタ」は同じバッタでありながらまったく「別人顔」。

 ナナフシバッタともいわれるほど細長い体に節のように膨れ上がった目がついており、何ともユニーク。

 丸みを帯びた赤い体に黒い斑点をもつお馴染みのテントウムシは、アブラムシを食べる益虫としても知られる。しかし、食事中の「ナナホシテントウ」の顔を拡大してみると、黒地に白い斑点で造形されたその顔はまるで、ドクロマークのようでもあり、恐ろしい。

 哺乳類のような美しい毛並みを持つボリビアの「サタンオオカブト」、その名の通り、拡大すればするほど象に似ている鼻の長い「オオゾウムシ」、天敵である鳥をだますためにスズメバチのような顔をしたカミキリムシ「トラフカミキリ」など、種類別に120作品を紹介。

 子供も大人も楽しめるお薦め本だ。

(草思社 3850円)

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