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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

公開日: 更新日:

 慶応大学が横浜日吉にキャンパスを広げたのは昭和8年で、小泉信三がテニス部長から塾長に転身したその年、蝮谷テニスコートは完成した。マムシダニと読む。

 皇太子(現在の上皇)の教育係になる小泉は軟式庭球時代のエース。英国留学を機に硬式移行を提言し、蝮谷は硬式庭球=ローンテニスの拠点となった──いまもマムシが出そうなオールドコートに歓声が轟いた。

 ツアー下部大会シリーズの最終戦、横浜慶応チャレンジャーに錦織圭が登場した。8月のシンシナティで腰痛が再発し、全米、デ杯、ジャパンオープンを欠場、3カ月ぶりの復帰だ。国内の個人戦では2024年のジャパンオープン以来、その前が東京五輪(無観客)……国内で錦織を見る機会はめったにない。土手に横6列の客席は満員札止めの盛況だった。

 腰骨に絡む故障で、休む以外に選択肢はなかったと言う。

「これまでもケガの連続でしたが、徐々に時間がかかるようになり、1年で戻ったフェデラーとは違うんだと考えたり……出場はギリギリまで迷いましたが、1試合でもプレーして来シーズンのことを考えたかった」

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