ものまね芸人ジョニー志村が明かすコロナ禍での窮状…「タモリ」キャラ誕生秘話と大ウケの転機

公開日: 更新日:

ジョニー志村(ものまね芸人/50歳)

 今年、タモリそっくりの芸で登場、50歳にしてブレークしたジョニー志村さん。コロナ禍でのアルバイト生活とブレーク芸の誕生を語る。

 ◇  ◇  ◇

 この世界に入る前は、実家のスキューバダイビングの店を親父の他界後に引き継いでました。お客さんが来てくれるから貧乏ではなかったのですが、トラブルが多くて。

 初心者用のダイビングスポットだったのですが、親父が死んだ途端、商売敵が「あそこの海で潜るな」とスキューバダイビングをやる人たちに言って回ったりとか。その手の嫌がらせは結構この業界では多くて、「ここは俺の海だ」と言い出す人までいる(笑)。そこは苦労しましたね。

 店を閉めて28歳からものまねタレントになり、30歳で結婚。タモリさんのものまねを始めるのはまだまだ先で、歌手の歌まね中心にショーパブやたまの営業で収入はありました。

 歌まねだと、売れてないものまね芸人も地方営業が入るんです。だから生活費の心配はそんなにすることがなかったですね。でも、子供が2人生まれ、学校に通う年になると、だんだんいっぱいいっぱいになってきました。

 最悪な状態になったのが、2020年からのコロナ禍。長男が大学受験で下の子もお金がかかる。なのに、地方営業はまったくなくなり、ショーパブは自粛明け後にちょっと出させていただく程度。

 それもすぐ緊急事態宣言になってしまって。しかも、再開してもお客さんは声を出しちゃいけないから、盛り上がらなくて。

 コロナ禍のものまね芸人はみんな大変な状態でしたよ。給付金も、どうやったらもらえるのかもわからなかったし、みんなアルバイトしていたと思います。

 僕もアルバイトを始めましたが、50歳近いからバイトも限られました。しかも、茨城に住んでいたのでウーバーイーツのような仕事がない。見つけたのが倉庫内で作業する仕事。

 でも、倉庫内を結構歩くので、それが健康にいいし、バイトの若者と仲良くできて楽しかった(笑)。朝8時から夕方5時まで働き、ものまねの仕事がない時期は残業もやらせてもらいました。それだけでも息子の大学費用や生活費に足りないから、朝には牛乳配達もして。頑張って稼いで、どうにかお金は足りました。

 タモリさんのものまねを始めるのはコロナ禍の最中。サングラスをかけた歌まねをやっていたので、事務所の社長からは前から「タモさんに似てる」と言われていたんですよ。

 丸刈りにしてた髪を伸ばしてみて、ある日タモさんぽいサングラスをかけて鏡を見ると、自分でも「やっぱ似てるな」と(笑)。それから懸命にタモさんのトークまねを練習したんです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  4. 4

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  5. 5

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  1. 6

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  2. 7

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  3. 8

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  4. 9

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  5. 10

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明