漫才の地・関西で“コント番組”がスタートしたわけ 「コント・デ・ンガナ」が放つ熱量

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 全9回の放送を予定しており、現時点ではTVerで配信期間の制限もない。「純然たる“関西発コント”」との触れ込みからも、新たな関西のお笑い文化を打ち出そうという狙いが見て取れる。

 ABCテレビの新たなコンテンツ開発枠「月よるビッグバン」の第1弾として「コント・デ・ンガナ」が立ち上がったのには前段がある。2019年、ニッポンの社長、ロングコートダディ、セルライトスパがコントユニット「関西コント保安協会」を結成。2021年には、ABCテレビで同名タイトルのコント特番が放送された。

 今年7月に開催された「ダブルインパクト 漫才&コント二刀流№1決定戦」では、ユニットメンバーがトップ3を独占。これを受け、「キングオブコント」ファイナリストの蛙亭を加えた大阪吉本出身のコント師4組による「コント・デ・ンガナ」がスタートしている。

 以前、2014年に大阪から東京に活動拠点を移したGAG・福井俊太郎に話を聞いた折、「関西にコント番組は皆無」「コントやる人は、途中まで大阪でやって東京に出るっていうのが絶対的な流れ」だったと語っていた。つまり、劇場でもテレビでも漫才が求められる土壌で、「関西のコントを守る」ために「関西コント保安協会」は発足している。

 現在、キー局でもコント番組はまれだ。そんな中、漫才の地でコント熱が高まっているのは実に興味深い。

(お笑い研究家・鈴木旭)

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