「時代に挑んだ男」加納典明(67)3人の子どもとの関係「双子の片方は勘当した。許し難いことがあって…」
増田「厳しいですね」
加納「俺は厳しいとは思わない。あたりまえのことをしただけだと思う」
増田「でも、結局、次男の方は今も写真家を?」
加納「してるみたいだね」
増田「そういう意味で加納さんと同じ道を歩んでいるわけですよね。それはやはりうれしいものなんですか?」
加納「いや、何も感じないですね。そこから写真が生まれるかどうか、それだけの話だから。いつか『これはすごい』と思えるような写真が出てくるかもしれないけど、今のところはそこまではないね」
増田「そこはやはりシビアですね」
加納「写真の世界はそんな甘いものじゃないから」
(第68回につづく=火・木曜掲載)
▽かのう・てんめい:1942年、愛知県生まれ。19歳で上京し、広告写真家・杵島隆氏に師事する。その後、フリーの写真家として広告を中心に活躍。69年に開催した個展「FUCK」で一躍脚光を浴びる。グラビア撮影では過激ヌードの巨匠として名を馳せる一方、タレント活動やムツゴロウ王国への移住など写真家の枠を超えたパフォーマンスでも話題に。日宣美賞、APA賞、朝日広告賞、毎日広告賞など受賞多数。


















