紙上再録「TAMORI80~勝手にタモリ80歳大生誕祭‼」(1)

公開日: 更新日:

■1981年36歳で自らインテリを表明

ス)ひとネタ目はこれでございます。「私のいちばん好きなタモリイヤー」。何年のタモリが好きかということであります。まず、私が好きなのは「1981年のタモリ」です。先に僕、司会なんで言いたいこと、言っちゃいます。

「今夜は最高!」(日本テレビ系)とか、10月から始まった「夕刊タモリ!こちらです」(テレビ朝日系)っていうニュースをパロディーにした番組があって。製作は「フルハウス」なんですよ。後の「ハウフルス」。知的な、割と〝インテリ殺し″みたいなところがあって。この番組では時事ネタとか、タモリがインテリに向けて喜ぶようなネタをやり始めて。その時、批判が多かったんです。もう、イグアナのモノマネじゃなくて、ちょっとそういう方向に行くのか、とか。覚えているのは、ビートたけしが「タモリなんてエセ・インテリだよ」とか批判して。僕ね、グッときたんですよ。81年のタモリチルドレンです。

「今夜は最高!」にコメディアンの藤村有弘がゲストで出演し、灰皿を持って、偽フランス人のタモリが灰皿を持って「あいざー」って言ったんですよ。これ、何かっていうと、フランスでは「ハ行」(の発音)がないってネタです。それを見て、エセ・インテリのウチのおかんが「この人は頭ええな。フランス語、知ってるわ」とか言って。僕も「タモリ、頭いいな」と思ったんですよ。後に、たけしが「あんなものはエセ・インテリ」って批判して、80年代後半はね。僕、その言葉を聞いて、ちょっと俺は騙されたのかと思ったんですよ。

 でもね、今日言いたいのは、そこから平成以降、「芸人はバカじゃなきゃダメ」って空気になるじゃないですか。インテリとかじゃなくて。みんな松本人志以外だって、みんな松本人志の奉仕にする、同型にならなくてはいけないようなムードになって。「あー、コメディアンだけど、インテリとかっていうのをちゃんと表明したタモリはいいなー」って思ったのが、81年でございます。しゃべりすぎました。ありがとうございます。

戸部田誠(同=戸)81年ってタモリさんの本当のターニングポイントのひとつ。それを象徴するのが、タモリさんを起用した新聞広告の秀逸なコピーです。「1年前、女性たちが一番嫌いに挙げた人なのに、今年は一番好きな人です」っていう。だから、もう本当に「普通の人たち」に受け入れられた年なんですよね。

ス)翌年が「いいとも!」(の放送開始)ですよね。スキマさん、そのTシャツは何ですか?

戸)福岡でイベントした時に、主催した人が作ってくれたんです。「中洲産業大学」。

ス)メッチャ欲しいな。どこかで売ってるんですか?

戸)売ってないです。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  3. 3

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  4. 4

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  5. 5

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  1. 6

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 9

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  5. 10

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後