先人たちが記した文章を読み解き老いを考える思索エッセー 「ぼくたちはどう老いるか」高橋源一郎著

公開日: 更新日:

「ぼくたちはどう老いるか」高橋源一郎著

 72歳の作家が、改めて先人たちが記した老いについての文章を読み解き、自分事として老いを考える思索エッセー。

 まず手にするのは哲学者・鶴見俊輔の「もうろく帖」。そこに引用されていた「老眼になりて見えてくるもののみを まことに見んと心を定む」という一節から、人は老いに抵抗するが、この言葉は老眼をいったん受け入れようということだと読む。人はなぜ老眼になるのかを考えてみると、それはいつまでもよく「見える」必要がないからなのかもしれないからだ。

 ほかにも、父親の吉本隆明の老いを家族が記録したハルノ宵子のエッセー「隆明だもの」や、老夫婦の最期を描く私小説家の耕治人の遺作、谷川俊太郎と弟という身近な2人の死などに触れながら老いとその先にある死について考える。 (朝日新聞出版 1155円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本ハムは「自前球場」で過去最高益!潤沢資金で球界ワーストの“渋チン球団”から大変貌

  2. 2

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

  3. 3

    高市首相が天皇皇后のお望みに背を向けてまで「愛子天皇待望論」に反対する内情

  4. 4

    和久田麻由子アナがかわいそう…元NHKエースアナを次々使い潰す日テレの困った“体質”

  5. 5

    細木数子と闘った作家・溝口敦氏は『地獄に墜ちるわよ』をどう見たか? “女ヤクザ”の手口と正体

  1. 6

    佐々木朗希vsシーハン 「マイナー落ち」めぐるドジャース崖っぷち2投手がちんこ勝負

  2. 7

    あの細木数子をメロメロにさせて手玉に…キックボクサー魔裟斗のシタタカさ

  3. 8

    大和証券グループ「オリックス銀行を3700億円で買収」の皮算用

  4. 9

    「浜崎あゆみの父が見つかった?」と一部で話題に 本人がかつてラジオで明かしていた「両親の離婚」

  5. 10

    “幼稚さ”露呈した佐々木朗希「報奨金事件」…ド軍日本人スタッフ2名が「7000万円超」もらえず?