先人たちが記した文章を読み解き老いを考える思索エッセー 「ぼくたちはどう老いるか」高橋源一郎著

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「ぼくたちはどう老いるか」高橋源一郎著

 72歳の作家が、改めて先人たちが記した老いについての文章を読み解き、自分事として老いを考える思索エッセー。

 まず手にするのは哲学者・鶴見俊輔の「もうろく帖」。そこに引用されていた「老眼になりて見えてくるもののみを まことに見んと心を定む」という一節から、人は老いに抵抗するが、この言葉は老眼をいったん受け入れようということだと読む。人はなぜ老眼になるのかを考えてみると、それはいつまでもよく「見える」必要がないからなのかもしれないからだ。

 ほかにも、父親の吉本隆明の老いを家族が記録したハルノ宵子のエッセー「隆明だもの」や、老夫婦の最期を描く私小説家の耕治人の遺作、谷川俊太郎と弟という身近な2人の死などに触れながら老いとその先にある死について考える。 (朝日新聞出版 1155円)

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