脚本家の内館牧子さん死去…語り継がれる「アンチ終活」メッセージと、今を生き抜いた人生77年のドラマ

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■「やり残したことにケリをつけるのが、本当の終活だ」のメッセージ

 前向きなエピソードのひとつとして、2017年4月に段差で転倒し、右足の基節骨と中足骨を複数骨折し全治6カ月と診断されたときのことが語られている。外出もままならなくなっていたにもかかわらず、その年の5月に行われた「第7回 忘れられない」表彰式に車椅子とギプス姿で出席し特別審査員を務めた。

「この前年、肺炎で欠席されていたため『2場所連続休場は恥ずかしい』などと相撲になぞらえて笑いをとりつつ、講評では看護の現場が『人間の生と死に関わる』ものであるとしてし、応募作から、患者視点の静かな描写など、看護師の謙虚さを褒め、看護師たちの待遇改善を訴えたのです。その後『看護師たちの力が実感できた』と振り返っていました」(出版関係者)

 不整脈や相撲やプロレス観戦を語りつつ、不整脈なども経験しながら、原稿執筆などを続けたらしい。

「2024年9月発表の小説『迷惑な終活』では、《やり残したことにケリをつけるのが、本当の終活だ》と帯にメッセージをつけ、75歳の主人公が高校時代の片思いの相手に謝罪するドラマを書かれていました。ご本人は高校時代から憧れていたロンドンへの長期滞在を夢見ていたことを明かし、60代であれば可能だったけれども、70代半ばでは体力的に厳しいとインタビューで語っていました」(同)

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