著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

NHK朝ドラ「風、薫る」は暗いと不評だが…コメディー寄りに振り切ったらもっと面白くなる

公開日: 更新日:

 朝ドラ「風、薫る」の話題をとんと聞かなくなった。放送開始直後こそ「視聴率ワーストスタート」「内容が暗い」とネットがざわついたが、その熱もあっという間にしぼんでしまった。

 話題作にはいち早く飛びつき、面白いか否かを瞬時にジャッジする。そして反応が鈍いと見るやあっさり次の話題へ移っていく。「風、薫る」もまた、そんなネット社会の悪癖に巻き込まれてしまった印象がある。

 そもそも半年という長いスパンで人物や物語をじっくり積み重ねていく朝ドラを初週だけで良し悪しの判断をするのは無理がある。しかし、序盤の盛り上がりやSNSでの拡散力だけで作品イメージを大きく左右してしまうのは考えもので、主人公のりん(見上愛)と直美(上坂樹里)が看護婦見習になってからは俄然、面白くなってきた。

 帝都医科大学付属病院の医師たちはプライドが高く、クセ者ぞろい。院長役の筒井道隆を筆頭に森田甘路、古川雄大、平埜生成ら朝ドラではおなじみの顔ぶれが並ぶ。なかでも印象的なのが直美にいいように振り回される外科助教授役の坂口涼太郎。ひと目で伝わるコミカルな芝居が実におかしい。ちなみに、彼を芸人の「ひょっこりはん」だと勘違いしていた人がいて大笑い。坂口は「なつぞら」「エール」「おちょやん」「らんまん」など朝ドラの常連だ。

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