脚本家の内館牧子さん死去…語り継がれる「アンチ終活」メッセージと、今を生き抜いた人生77年のドラマ
1992年(平成4年)のNHK連続テレビ小説「ひらり」などの脚本家で、女性で初めて大相撲の横綱審議会(横審)委員を務めた内館牧子さんが12月17日、急性左心不全のため東京都の病院で亡くなっていた。享年77。
「近年は『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『老害の人』など、老いを真正面から扱ったシニア小説を数多く手がけ、映画やドラマ化されて、喜んでいました。老いを前向きに受け止めて、心配しすぎず、やりたいことをして、刺激ある人生を追求していこうというメッセージでたくさんのシニア世代を勇気づけ、元気になったなど、大きな反響があったようです」
とは、内館さんを知る脚本関係者。
「内館さんは60歳のときに心臓弁膜症と動脈疾患で倒れ、意識不明に陥りながらも、2回の大手術を受けています。そこから回復し、元気を取り戻した経験からのお考えだったそうです。やりたいことを優先し、終活や断捨離は一切せず、何よりも今を生きようとされていた。若い頃から老後を考えるのは不健康というお考えでしたが、健康管理は『今を楽しむこと』として、過度な終活や老後準備を避けていた。いわゆる老後を意識するのは90歳になってからとも仰っていました。突然の悲報に言葉もありませんが、自らの人生を生き切ろうという意識など、大いに学ばせていただいた者はシナリオ関係にも大勢いると思いますよ」(同)


















