オードリー若林の小説「青天」は直木賞受賞が“ほぼ確”? 書店界隈があやかる2003年と2015年の販売戦略
お笑いコンビ・オードリー若林正恭(47)の小説「青天」(文藝春秋)が第175回直木賞にノミネートされ、7月15日の選考会が迫っている。
若林は2017年に「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」で「斎藤茂太 旅の文学賞」を受賞するなど、エッセイでは高い評価を受けてきたが、今回のノミネート作は初の小説作品。他の候補作には、朝倉かすみ「けんぐゎい」(光文社)、蟬谷めぐ実「見えるか保己一」(KADOKAWA)、凪良ゆう「多類婚姻譚」(講談社)、原田ひ香「#台所のあるところ」(文藝春秋)がノミネートされている。
「直木賞は大衆小説が対象で、純文学を対象とした芥川賞と並ぶ日本文学界最高峰の賞です。『青天』は、若林が高校時代に打ち込んだアメリカンフットボールがテーマ。弱小アメフト部に所属する主人公が、高校最後の大会で敗れて悶々とした日々を過ごすなかで、再びアメフトと向き合う姿を描く青春小説です。青天は試合中に選手が仰向けに倒されるプレーを表すアメフト用語で、“あおてん”と読みます」(大手出版社文芸編集部社員)
処女作が直木賞にノミネートされるのは大変な快挙だが、作者がお笑い界の超売れっ子で話題性はいよいよ抜群。果たして若林に受賞の可能性はあるのか。大手書店幹部はこう語る。
「若林さんにはぜひ直木賞を取ってほしい。というか、取ってもらわないと困ります。昨年7月、直木賞も芥川賞も“該当者なし”という極めて異例の事態が発生し、書店業界に衝撃が走りました。
書店では例年、賞の発表に合わせてポップや平積みする棚を用意しますが、該当者なしでは何もできません。書店の売り上げは年末年始が一番大きく、次が新年度の4月ですが、夏休みも売り上げが期待できる時期ですが、昨年は両賞とも該当者なしで、現場の社員は『夏の売り上げが吹っ飛んだ』と嘆いていました。
書店業界は明るいニュースがなく、昨年末にはついに全国の書店が1万店を割りました。ピーク時の1990年代から6割減った計算です。読書家でも『Amazonで十分』という人は多いですし、『紙の本はもういらない』という声も多く、いわゆる斜陽産業です。


















