ヒロインに抜擢された元祖ニューハーフ松原留美子

公開日: 更新日:

 テレビにも引っ張りだこになり、松原の形容としてニューハーフという言葉が頻繁に使われるようになった。ただ、現在の使い方とはちょっと違うかもしれない。女性ホルモンを摂取したり、豊胸手術をしてオッパイを大きくする。タマを取ってしまう。サオも取って完全に性転換する……。ニューハーフにはさまざまな段階があるが、松原の場合は一切、体をいじっていなかった。今の言い方なら「女装家」のほうが近いかもしれない。

 札幌で生まれた松原は物心がついた時から、自分は女の子なんだと思っていたという。遊ぶ相手は女の子ばかり。男の子が使うような言葉は絶対口にしなかった。

 高校を卒業すると地元でサラリーマンになったが、2年で退職し上京。六本木のゲイバーに入った。しかし、ここも違うと思い、間もなく銀座のクラブに移り、普通のホステスとして働きだしたが、男だとバレることはなかった。体をいじるまでもなく、根っからの女性だったのである。

 その後、歌手デビュー。シングル2枚、アルバム1枚を出したが、ブームはすぐに去り、1年後にはテレビの画面から姿を消した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」