芥川賞作家・宇能鴻一郎さん死去…元気の秘訣について〈「女、酒、歌」ですね〉とズバリ

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 芥川賞作家で官能小説家としても知られる宇能鴻一郎(本名・鵜野広澄)さんが先月28日、心不全のため横浜の自宅で死去した。90歳だった。葬儀は近親者で行った。

 宇能さんは1934年生まれ。満州からの引き上げで、その後、東大で国文学を学び、1962年、「鯨神」で芥川賞に輝いたが、純文学ではなく、官能小説に転じ、日刊ゲンダイやスポーツ紙などで大活躍。「あたし……なんです」という一人称の語り口が人気を博し、大流行作家になった。最後の連載は2006年に日刊ゲンダイに連載された「女界万華鏡」だが、21年に新潮社から傑作短編集を出し、幻想的な文学世界も見せた。

 私生活では金沢八景の丘の上にお城のような自宅を建て、大きなホールで月1回、盛大なダンスパーティーを開いていた。ホールには螺旋階段があり、着飾った男女の中、蝶ネクタイ・タキシードの宇能さんが下りてくる姿は圧巻だった。社交ダンスだけでなく、オペラも趣味で、近くの逗子のレストランにご一緒したときは、食事を終えると、海に向かって、朗々とアリアを歌われた。「よく歌うのですか?」と尋ねると、「酔っぱらうと怒鳴る。覚めると歌う」と笑った。

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