小池都政「2月初旬ピークアウト」の希望打ち砕く 重症リスク患者“自宅放置の棄民政策”

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〈究極の放置策〉〈自己責任ってことか〉──。小池都政が打ち出した「感染拡大緊急体制」を巡り、ネット上は大荒れだ。都は27日のモニタリング会議で、40代以下の自宅療養者について自分で健康観察する仕組みを公表。“棄民政策”まっしぐらの姿勢では、2月初めのピークアウトも絶望的である。

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  ◇  ◇  ◇

 都内の病床使用率は28日時点で46.1%と国に「緊急事態宣言」を要請する目安となる「50%」の目前だが、小池知事は宣言要請について「総合的に検討する」と繰り返すばかり。手をこまねいている間に、更なる感染拡大は必至だ。問題は「いつピークアウトするのか」である。

 AERAdot.(28日付)によると、政策研究大学院大の土谷隆教授(統計学)は都内の第6波ピークを2月4日と予測。また、FNNプライムオンライン(27日付)は「2月の初旬にピークアウトしてくれればいいという予想がある」(広島大学大学院の坂口剛正教授=ウイルス学)とのコメントを紹介した。

 果たして「2月初旬ピークアウト」に期待してもいいのか。昭和大医学部客員教授の二木芳人氏(臨床感染症学)がこう言う。

「海外の事例を見ると、だいたい感染拡大から3~4週間でピークアウトしています。日本も特別な防止策を講じているわけではなく自然に身を任せているような状況なので、遅くとも、これから2週間でピークアウトするのではないか。ただ、都内の陽性率は30%を超えており、現在の検査能力で判明している以上の感染者が市中に存在すると思います」

なし崩し的な「医療放棄」

 あと2週間で感染のヤマを越えられるなら、とりあえず希望は持てる。だが、そんな楽観を打ち砕くのが小池都政の“棄民政策”だ。

 ただでさえ、オミクロン株の亜種である「ステルスオミクロン」の出現によって「第6波はなかなか収束しないのでは」と指摘する専門家もいるのに、都は医療支援を縮小。週明け31日から40代以下の自宅療養者に自分で健康観察をさせる体制へと転換する。重症化リスクの高い患者を優先するとの名目だが、観察の目が行き届かなくなれば、患者は野放し。市中感染がさらに悪化しかねない。

 その上、オミクロン株より強毒のデルタ株患者を見捨てる気なのか。都内の変異株スクリーニング検査(今月18~24日)のうち「オミクロン株疑い」は99.1%を占める。残る約1%は、より重症化リスクの高いデルタ株患者だ。単純計算で、28日の新規感染者約1.8万人のうち約180人はオミクロン株患者よりも急変する可能性が高いと言える。

「体調が急変した場合、患者自らがサポートセンターに電話しなければなりませんが、都は適切な医療につなげられるのでしょうか。28日時点で都内の自宅療養者は6万人を超え、入院・療養等調整中の人も含めると約10万人。これから自宅療養者が積み上がると予想される中、最大300回線のサポートセンターが対応できるのか大いに不安です。感染急拡大を前に、なし崩し的に『医療放棄』せざるを得なくなったのでしょう」(二木芳人氏)

 約10万人のうちデルタ株患者が約1000人いても、おかしくない。感染爆発になす術なく、揚げ句に「重症予備群」を見捨てるとは……。女帝君臨の都政には、ただただ絶望するしかない。

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