北千住「もつ焼き つみき」で女子3人がグレープフルーツサワーを飲む姿にホッ
最近の北千住は老舗を凌駕するほど新しい店も増えている。
が、ご承知の通り、このエリアは都内有数の酒場激戦区である。よほどの実力を備えていないと痛い目に遭う。今回訪ねた「もつ焼き つみき」は北千住で評判というので、僭越ながら「もつ焼き大王(自称)」のアタシが真偽を確かめようとやって来た。
大きな赤提灯、濃紺白抜きにつみきと大書された暖簾とその上に掛かる分厚い木の看板。無駄な装飾のない簡素な入り口。いかにもうまいもつ焼きを食わせてくれる雰囲気を醸し出している。
金曜午後6時の北千住。予約もなしで入れるのか。応対してくれたのは店長の小林顕良さんだ。快く2階の奥の席に案内してくれた。丸椅子にデコラのテーブル。なかなかシブい。
まずは生ビール(548円)とはらみ一本焼(300円)、オススメの生レバニラ(418円)から。豚はらみは歯ごたえのあるヒレ肉のようで、噛みしめると肉汁があふれ、うまいことこの上ない。低温調理した鶏レバーに湯通ししたニラと卵黄がトッピングされ甘めの醤油ダレがかかっている。これが絶品。白飯にぶっかけて食いたい衝動を抑えられない。なんでもつ焼き屋で鶏レバーなのか。小林店長に聞いてみた。
「牛や豚のレバーは生では食べられませんが、基本的に鶏の生はOKなんです。鮮度には自信持っていますが、やはり生はちょっとってお客さんもいますから、ギリギリの低温調理で生のおいしさを損なわないようにしてお出ししています」
なるほど。鶏なら生と謳ってもいいのか。確かにとろりとした舌触りとレバー特有の甘みが焼いたものとは明らかに違う。サイコ~。ここでキンミヤの300ミリリットルボトル(850円)と炭酸(264円)をもらう。自分で調合できるので、好みの濃さで作れるから都合がいい。濃いめで3杯分は飲める計算だ。セコイ? いやいや、こういうところが大事。ベテランの酒飲みにはうれしい配慮ですよ。酎ハイならツマミはもつ焼きだ。アブラ、カシラ、チレ(すべて100円)を塩で焼いてもらおう。アブラは歯応えのあるこめかみの部分。脂の甘みと塩が混ざり合って、プレーンな酎ハイにドンピシャだ。チレは希少部位。あったら絶対頼むべし。ハツとレバーのいいとこ取りといった食感だ。