ライフコーポ清水会長「足るを知る」経営で生き残った秘密
清水信次ライフコーポレーション代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)は1926年4月18日生まれの93歳。主要な上場会社の経営トップで最年長である。
中曽根康弘元首相が昨年11月29日、101歳で大往生を遂げた。
清水が全国的に名をとどろかせたのは、中曽根と対決したからだ。
86年、スーパーマーケットの業界団体、日本チェーンストア協会会長に就いた清水は、中曽根内閣の売上税構想の反対運動の先頭に立った。中曽根の指名で首相に就いた竹下登が89年4月、消費税を導入した。新税に反対する立場で向き合った2人について、清水はこう語っている。
「戦場で、中曽根さんは白馬にまたがって先頭で勇ましく出ていくタイプ。竹下さんは奥に鎮座して、官僚や政治家を使ってじわりじわり攻めていくタイプでした。交渉をしていて『こりゃあ勝てないな』と思ったものです。戦後の総理の中で、中曽根さんは天下国家のあり方を語れる数少ない方でした」(「週刊朝日」19年12月13日号)