リベラウェア 閔弘圭CEO(1)埼玉・八潮陥没でキャビン部分を発見した小型ドローンを開発
1月末に起きた埼玉県八潮市の道路陥没事故。穴に落ちたトラックのキャビン部分が乗員を乗せたまま下水管内を流され、行方不明になった。発生から1週間以上経ち、ようやくそのありかを発見したのは、縦横わずか約20センチの、小さなドローンだった。
そのドローン、IBIS(アイビス)2を開発したのは、千葉市のベンチャー、リベラウェア。代表取締役CEOの閔弘圭(ミン・ホンキュ)氏(40)は「偶然も重なったが、アイビス2の強みがあったからこその発見だった」と話す。
リベラウェアのドローンチームが事故現場に入ったのは、2月5日のこと。事故発生からすでに1週間あまりが過ぎていた。ドローンに関連する企業や個人で作る一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)を経由し、埼玉県から協力要請を受けた。
現場は直径4メートル超の管路だが、大量の下水が勢いよく流れ、有毒ガスも発生して人の進入は困難だった。
「私たちの前にもラジコン船や大型ドローンが調査を試みたが、流されたりうまく飛行できなかったりしていたそうです」と閔氏。