川内原発再稼働審査で怪しいデータ…滋賀知事選に重大影響
自民党推薦候補の劣勢が伝えられ、安倍・官邸が気も狂わんばかりになっている滋賀県知事選。苦戦の原因はもちろん、安倍内閣の平和憲法破棄の暴挙だが、この選挙にはもうひとつ、重大な争点がある。嘉田由紀子知事の全面支援を受ける民主党の三日月大造候補が前面に掲げているのが脱原発・再稼働反対で、自民党系の小鑓隆史候補は元経済産業省のキャリア官僚。大飯原発の隣県の滋賀ではやっぱり、原発が重大関心なのである。
そんな中、怪しい原発再稼働審査の一端が明らかになった。再稼働第1号候補で、今月16日にも原子力規制委員会が「新基準合格証」(審査書案)を出すとみられている川内原発(九州電力)の地震関連データに疑義が生じているのだ。
問題になっているのは再稼働の根拠となる基準地震動の算出方法に使われた基礎データ。元衆院科学技術委員長の川内博史・民主党前衆院議員(鹿児島1区)が、「再稼働の根拠が覆りかねない」と告発した。
「私は約3カ月前から原子力規制庁からのヒアリングを重ねています。その結果、地震発生時の最大級の揺れを想定する『基準地震動』を算出する基礎データとなった『1997年5月13日の鹿児島県北西部地震』について、九電が最も過小な『菊地・山中(1997)』の地震モーメント(エネルギー)のデータを用いていることが分かったのです」