高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

大戦の危うさすら漂う 首相の嫌中外交

公開日: 更新日:

 米中両大国の軍事的緊張が一段と高まってきた。米海軍は横須賀基地所属のイージス駆逐艦「ラッセン」を南シナ海の南沙諸島に派遣、「航行の自由作戦」と称して、中国が建設を進める人工島の12カイリ(約22キロ)内を航行させた。オバマ政権は「軍事拠点化をもくろむのなら、黙っていないぞ」と言わんばかりに、習近平体制を威圧したわけだ。

 もともと米国防総省は、今年5月にこの策を提言したものの、オバマ大統領が「待った」をかけ、訪米した習近平との対話でこれを打開しようとした。ところが習主席が一蹴したので、今回の事態となった。

 当然、中国側は「領海侵犯だ」と激しく反発しているが、南シナ海で米中がニラみ合いを始めた折も折、安倍首相は、臨時国会開催の強い要望を振り切って、1週間の外遊旅程にあった。中国をグルッと取り囲むように、モンゴルと中央アジアの計6カ国を訪れては大枚をはたいて、技術協力や財政支援を次々と取り付けた。安倍首相の狙いは1つ、日本のインフラ輸出をテコにした「中国包囲網」の形成だ。中国が前国家主席の胡錦濤時代から提唱してきた巨大経済圏「新シルクロード構想」の分断を意識した、バラマキ外交なのである。

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