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高橋乗宣
著者のコラム一覧
高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

TPPも安保もマイナンバーも同一線上にある

 延長に次ぐ延長を経て、交渉参加12カ国が大筋合意したTPP。法施行により、個人番号の通知が始まったマイナンバー制度。安倍政権が憲法より「対米公約」を守り、強行した安保関連法――。最近、話題を集めた3大事象は全て1本の輪で結ばれている。メディアはバラバラに伝えがちだが、ほぼ同時期に実行されることに重要な意味がある。

 3つの新たな枠組みによって、戦後日本は大きな転機を迎える。後の世には「2015年体制」と呼ばれるに違いない、重大な局面に差し掛かっていることを国民も自覚すべきだ。

 TPPは、1957年に調印、58年に発足した欧州経済共同体(EEC)の環太平洋バージョンと言っていい。EECは欧州全域の経済統合の実現を目指し、EC、EUへと発展していったが、発足時は東西冷戦真っ盛り。米国を含めた西側の資本主義陣営が、共産圏と対峙するために手を結んだ意味合いも強かった。だからこそ、経済協力は安全保障と背中合わせとなり、西欧諸国はNATOの枠組みによって、米国の強い軍事的影響下に置かれることにもなった。

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