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高橋乗宣
著者のコラム一覧
高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

混沌たる世界の先行きに政権は無為無策

 世界経済が混沌としてきた。最大の要因は、鮮明さを増す中国経済の減速だ。7~9月期の中国の実質GDPは前年同期比6.9%増にとどまった。7%を下回るのは6年半ぶりだが、中国の統計はマヤカシで実際の成長率はさらに悪いという専門家の意見は根強い。

 上海バブルの崩壊だけでなく、中国の実体経済そのものの成長も終焉を迎えそうだ。その負のインパクトはあまりにも大きい。

 世界経済は、中国が兼ね備えていた最大の貿易相手国としての一面と、最大の工場誘致先としての一面を同時に失う。つまり、輸出も生産も中国頼みという時代は終わったということだ。世界中を見渡しても中国に代わる牽引役が見当たらないだけに、世界経済は混乱に次ぐ混乱がしばらく続くだろう。

 特に混迷を深めているのは欧州だ。ドッと押し寄せる難民の数は今年、100万人を突破するとみられるが、この難民危機の対応を巡ってもEU各国は同床異夢で四苦八苦。フランスやイタリアではEUの盟主を気取るドイツへの反発も強まりつつある。

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