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高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

経済成長の手立てと覚悟が見えない首相

 一国のトップとして、この人は「言葉の重み」という言葉を理解しているのだろうか。戦争法のゴリ押し成立で支持率ジリ貧となり、安倍首相本人はイメージ刷新に必死なのだろう。自民党総裁の再任を機に「これからも経済最優先」と素知らぬ顔で、明確な目標として「GDP600兆円の達成」をブチ上げた。

 この人はここ十数年のGDPの推移を知っているのだろうか。昨年度のGDPは名目で490兆円だ。2005年度には505兆円だった名目GDPは、この10年で15兆円も減少したのだ。

 この人は名目GDPが現在どの程度の数値なのかさえ、分かっていないのではないか。12年末の第2次政権の発足以来、「強い経済を取り戻す」は掛け声倒れで、GDPはさほど変化していない。14年4月に消費税増税を挟んだため、物価変動の影響を除いた実質で比べると、13年度は前年比2.1%増、14年度は同1.0%減のマイナス成長だった。

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