森友問題の原点 安倍・松井・籠池を結びつけた団体の正体

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 森友学園事件の背景には、安倍首相を中心とする異様な翼賛と癒着の構造がある。その源流をたどると、“おかしなオッサンの思いつき”で済ませられない深刻な問題だということが分かる。事件の下地は、何年も前から用意されていた。やはり、どう言い訳したところで、これは安倍首相自身の疑獄だ。

■「伝説の2・26会談」で意気投合

 森友学園の籠池理事長は、安倍首相を「偉人」と称え、問題の土地に新設予定の「瑞穂の國記念小學院」も、当初は「安倍晋三記念小学校」の名称になる予定だった。だから、名誉校長には昭恵夫人が就いていた。そして、財政面も教育内容も問題だらけの学園にスピード認可を与えた大阪府知事は、安倍首相との親密さで知られる日本維新の会の松井代表である。安倍首相、松井知事、籠池氏――。この3人を結びつけたのが、「日本教育再生機構大阪」だ。

「1回目の総理大臣を辞めた後、失意の安倍さんを大阪に招いたのが維新の遠藤敬・現国対委員長だったんですわ。当時、会長をやっとった『日本教育再生機構大阪』のシンポジウムに呼んだんです。2012年2月26日のシンポジウムで安倍さんと対談したのが松井知事で、シンポ後の居酒屋会談でも教育再生について熱心に話し合い、すっかり意気投合した。僕らの間では、今も“歴史を変えた伝説の2・26会談”いうて語り継がれてます。その後も会合を重ね、12年の自民党総裁選に負けたら、安倍さんが党を割って維新と合流する構想まで持ち上がっていた。維新の側は代表の座を空けて待っとったんですわ」(維新関係者)

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