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高橋乗宣
著者のコラム一覧
高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

平和賞候補は噴飯もの トランプが始める「もう1つの戦争」

 1つの戦争の危機は回避されたが、もう1つの戦争が始まろうとしている。

 米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の初会談は、大きな成果を上げた。金正恩委員長は「ここまでくるのは容易ではなかった」と語っていたが、確かに1年前には誰もがこの会談の成功を予想できなかった。

 核・ミサイル開発を強行する金正恩委員長と、圧力強化のトランプ大統領の対立はエスカレート。互いに激しく罵り、何かあれば、核弾頭を撃ち込みかねない一触即発のチキンレースは戦争勃発を予感させた。

 流れを変えたのは韓国の文在寅大統領の努力だ。米朝対話の好機をつくり出すと、トランプ大統領も乗った。紆余曲折を経たとはいえ、米朝両首脳が世界史に残る成果にたどり着いたのは喜ばしいことだ。隣国の朝鮮半島での戦争危機が排除されたのは、日本にとってもありがたい話である。

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