保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

大久保利通は浴室やトイレも備えた米国のホテルに驚嘆した

公開日: 更新日:
1850年前後のサンフランシスコ港(C)World History Archive/ニューズコム/共同通信イメージズ

 この岩倉使節団の見聞は、日本の社会とは全く異なる欧米の文化、生活様式に触れることで、その吸収を急ぐという方向に向かった。日本が3世紀近く眠ったような状態にあったと考えたのである。そのことに気づいた日本の各層の人々は競って欧米化を目指した。それは江戸時代からの良き伝統を放棄するこ…

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