自らも外科医で弁護士の著者が医療訴訟の実態をリアルに描く 「医療過誤弁護士」富永愛著

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「医療過誤弁護士」富永愛著

 元外科医で弁護士の銀子は、医療過誤を専門に扱う法律事務所の所長。医療訴訟で全戦全勝の記録を更新中だ。患者側の依頼を受ける弁護士は少なく、遺族からの相談が絶えない。

 その日も、直腸がんの夫・大地を亡くした葵から相談が舞い込む。主治医は、早期発見だから手術で完治すると言っていたが、大地は術後3日目に急変し、意識が戻らぬまま3カ月後に死亡した。大地の手術を行った病院の名を聞き、銀子は6年前のある裁判を思い出す。6年前、恩師の寺山のもとで初めて担当した医療裁判の舞台となったのと同じ病院だったからだ。そのときの患者・大学生の翔子は、ありふれた良性の疾患「気胸」の手術中に亡くなるという異常な事態だった。

 自らも外科医で弁護士の著者が医療訴訟の実態をリアルに描く法廷小説。 (角川春樹事務所 858円)

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