空気から飲み水を作る…SF映画のようなジャケットを米大学の研究チームが作っちゃった
吸水性が極めて高い素材で空気中の水分を吸収し、飲み水を作る──SF映画のようなジャケットの試作品を、米テキサス大学オースティン校の研究チームが開発した。研究成果が6月10日付の科学誌「サイエンス・アドバンシズ」に掲載され、注目を集めている。
開発したのは、既存の大気中集水素材を3~10倍上回る性能を実現した吸湿材を組み込んだジャケット。前面に組み込まれた吸湿材が空気中の水分を取り込み、水を着脱式の回収ユニットへと送り込む仕組みだ。
素材の中心となるのは、植物由来の原料を使ったハイドロゲル(高分子吸水材)。空気中の水蒸気を効率よく吸収し、太陽熱などの比較的低い熱でも水を放出できるのが特徴だ。研究チームによると、試作品は湿度の条件によって1日当たり約400~900ミリリットルの飲料水を生み出すことに成功。一般的な500ミリリットルのペットボトル約1、2本分に相当する。
従来の大気中集水装置は大型で据え置き式のものが主流だったが、今回は、衣服として持ち運べる点が最大の特徴だ。ハイカー、キャンパー、農業従事者、兵士など、飲料水へのアクセスが容易でない場所で長時間過ごす人々に、大きな恩恵をもたらすことが期待されている。

















