(4)研究論文に潜む製薬マネー…国立大教授、謝金「有」を「無」と申告
連載3回目で、ある精神科医が「新薬が出ると宣伝もあって、医者は薬を使いたがる」と語っていたことを紹介した。
製薬会社との金銭関係で、研究倫理が歪められることがある。ある国立大教授の実例を調べた。
食欲低下が起こりやすい抗認知症薬リバスチグミンで「食欲不振改善の可能性」とする論文が2019年春、日本老年医学会誌に掲載され、医療情報サイトに公表された。
11年までに発売された、抗認知症薬4種の治験に携わった認知症専門医の本間昭氏らによると、リバスチグミンは食欲低下、嘔吐、下痢などの副作用が重篤だったため、飲み薬ではなく用量を半分にした貼り薬として開発された経緯がある。添付文書にもこれら副作用は明示され「重要な基本的注意」として、「体重の減少」と記されている。
本間医師は「診療で使っているが、食欲改善は経験がない」と述べた。
論文によると、食欲不振のアルツハイマー型認知症患者38人が16週間、この薬を服用して使用前と後の食事量を計測。同じく食欲低下が起こる別の抗認知症薬を使用していた患者も対象とされ、服用中の薬をやめてリバスチグミンに替えた。


















