著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

原敬は北里研究所の祝宴に招かれスペイン風邪にかかった

公開日: 更新日:
1920年代の横浜・元町の街並み。洋傘や「NAKATSUBO」、傘屋、「牛肉」の文字が見える(C)イマジンネット画廊所蔵/共同通信イメージズ

 大正9年8月からの第3期の流行性感冒の流行には、内務省も本格的な対応を行った。

 内務省の衛生局がまとめた報告書(「流行性感冒」)によるなら、地方衛生技術官会議を開いて対策を具体的に話し合ったというのであった。欧米各国の流行やその対策を調査するために、内務技師を英国、米国…

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